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ピント



美大受験では日程が2日間とか3日間。
大学によってまちまちだけれども、学科試験をクリアして初めて実技試験が受けられたり。そして、実技試験もデッサンとそれぞれの科に合わせてもう一つ。私はそこで立体構成と色彩構成を勉強したのです。

私の入学した美術大学ではデッサンもそのあとの構成の試験もどっちも確か3時間。
3時間で1枚の絵を仕上げるにはやっぱりある程度の練習が必要で大体の学生は学校帰りに美術の予備校に通って日々デッサンに励むのです。もう1個学校に通ってるみたいで楽しかったー。
試験用のデッサンはスピードも必要だから全部を自分の思う通り描き込むと時間がない。なので、やはりメインのピントの合う部分に重点を置いて精密に描き込む。そして遠い部分は少しラフに。そうすることで描き込んだメインの部分がより際立ってくるのです。このデッサンは結構そのあとの私の人生に置いて多いに役に立っています。
本当の気持ちを言えば端の端まで心血を注いだり、丁寧に生きてゆきたいけれどそれでは息が切れたり無理が来て結局どれもうまくいかない、という羽目になる。そんな時にはこのデッサンを思い出す。

あまりストレスの溜まらない今があるのは、あの1年間毎日絵を描いた日々とそのあとの課題に追われた4年間の大学生活の中で得たものが大きかった、と最近になって時々考えることが増えてきたのです。

限られた時間のなかでいかに完成度を上げて一つの作品を仕上げるか。

これってきっと人生のほとんどのことにあてはまる大事な、素敵なことだったのではないかなと。それを当たり前のベーシックなことだと教えてくれた環境こそが贅沢な大学生活だったな、と感謝しきり。

Comment

なるほど。ピントか。とってもわかりやすい。
人生のヒントを得た気がする。
ありがとう!
  • ty
  • 2010.06.05 15:53
この文章を読んで欲しい人(学生)がいるよ。
デッサンではないけど、限られた時間内でスケッチをする実習があるんだけど、
みんなは決められた時間内に(たとえ汚くても)なんとか終わらせるのに、
その子だけは延々と書き続けるの。
私たちが求めてるのはアートな作品ではないのに、、、
何を求められてるか考えて!って言いたくなるよ。
ピントを合わせるってのも才能だよね。
私も学ばねば。
  • yasuko
  • 2010.06.06 11:07
>ty
ありがとう。
私も人生のヒントをあの1+4年間で得た気がする。
>yasuko
人生のいろいろなものを取捨選択って難しいけれど、なんだかそんなことを考える時にふと思い出すんだ。
困った生徒だねぇ。好きなんだろうね、描くのが。
私の大学は実技の課題を時間までに出さないと単位が貰えないし、実技の単位が貰えないと即留年決定だったからそこで社会人の基本の「時間を守る」ってことを学んだ気がする。
まだ作り込みたい!でも単位が!っていう瀬戸際を繰り返すあの日々って本当に貴重な体験だったんだなぁ、って怒濤の4年間を思い出すよ。





 
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